2013年3月14日木曜日

安倍政権は日本を救えるか:その7・エネルギー革命

『エネルギー革命・資源大国への壁』 一昨日あたりからニュースになっているメタンハイドレートの件ですが、私は非常に驚きました。といっても、世界初のガス採取に成功したことではありません。『はやぶさ』や『IPS細胞』でもわかるように、日本の各分野での技術は世界最高水準ですから、いまさら驚くようなことではありません。また、メタンハイドレートのことは数年も前から承知しており、突然耳には入ったニュースではないからです。 では、なぜ私が驚いたのか。 それは、『失敗』するはずだったからです。いや、『あえて成功はしない』はずだったからです。不思議に思われるでしょうね。日本が自前のエネルギーを得るかもしれない事業をわざと成功に持っていかないなんて・・・・・。でも、これが有り得た現実なのです。 メタンハイドレートのガス化成功は、『はやぶさ』や『IPS細胞』といったものとは全く次元の異なるものなのです。 メタンハイドレートは日本周辺の海域に、日本が一年間に消費するエネルギーの総量の約100年分が埋蔵されているとも言われていますが(これも半ば嘘で、実際は半永久的の可能性が大)、そうなると日本は資源輸入国から、資源輸出国になるという大転換を成し遂げることになります。 これを良しとしない勢力が国内外に存在するのです。 国外は言わずと知れた米国です。昨今は米国の最大の関心事は中国ということになっています。まあ、あの人口と急激な経済成長を考えれば、また軍事予算の二桁以上の伸び率を十年以上も継続している現実をみれば、さらに共産党一党独裁でることを考えれば、かつてのソ連と同じ目線で見ざるを得ず、関心の的になるのは当然です。 それを日本の糞マスコミどもは、日本が軽視されているだの、中国が最重要視されているだの、日本を貶めるような報道を垂れ流します。全く日本の価値を低く見せたがる糞マスコミには反吐が出ますな。 もし本当に米国が日本を軽視しているの、それはそれで願ってもないことです。それだけ 米国の監視の目から逃れられるからです。断言しておきますが、戦前から一貫して米国がその力を一番に恐れているのは日本でならす。 軍事的には、冷戦下はソ連、現在は中国ですが、米国にしてみれば両国とも恐るに足るものではありません。負けるはずのな相手だと思っています。むろん、全面核戦争になれば、地球自体が破滅しますから、勝ち負けなどありませんが・・・・。 米国が中国に気を使うのは、ひとえにその購買力です。いっても十三億人の人口を有する国ですからね。商売をするには最も都合の良い相手だということです。 これに対して、日本に対して軽く扱う態度を取るのは、何があっても従順だと、日本を侮っているからです。事実、これまでがそうでしたしね。その日本がもし米国と離反するような態度に出れば、それこそ米国にとっては最大の驚異となることでしょう。 米国が恐れる理由はただ一つ、日本民族の優秀さです。 ~たら、~ればですが、彼の太平洋戦争ですが、もし同じだけの物量があれば日本の圧勝だったでしょう。米国自身もそう思っていました。軍事作戦、生産技術、特攻精神、日本民族の自己犠牲の精神を米国はどれだけ恐れていたことか、そして実際に戦ってみて身に沁みたのです。 だからこそ、国際法違反である東京裁判、天皇制の廃止、財閥解体、農地解放等々を断行しようとし、二度と戦争ができないように今の憲法を押し付けたのです。ただ一つだけ、天皇制廃止だけは翻意しましたが、多くの宮家は廃絶に追い込まれました。 さように米国は日本を日本民族を恐れているのです。したがって、今日まで米国の従順な忠犬であり続けた日本をみたとき、米国の試みは大成功だったと言えるでしょう。その従順にあらしめた政策の一つがエネルギーなのです。 安全保障といえば、真っ先に軍事が頭に浮かぶでしょうが、実際いま世界の覇権を巡る暗闘の焦点はエネルギーと食料です。加えて水ということでしょうか。 戦争しようにも、兵站、つまりエネルギーと食料を抑えられれば、身動きできないということです。北朝鮮がミサイルを飛ばそうにも、中国が石油のパイプラインを閉めてしまえばそれで終わりです。 さて、そこで自動車、家電等々で日本の技術力に屈した米国は、そのエネルギーだけは日本の自由にさせず、首根っこを押さえる政策をとってきました。日本に中東の高い石油を購入させ、製品販売で儲けた利益を吐き出させようとしました。中東の石油会社には米国の資本が入っていますから、米国に還流されるという仕組みです。さらに、いつでもエネルギー供給を止められる状態にしておき、日本を従順であらしめたのです。 それが、もしメタンハイドレートの採掘、ガス化、供給化に成功したら、日本はその優秀な技術力だけでなく、エネルギーというこれまでの大きなアキレス腱さえも武器に変わってしまい、これもまた日本のバイオ技術を持ってすれば、食料だっていずれは自給率を100%以上にすることだって可能してしまうでしょう。 食料に関しては、政治家、官僚の誤った政策により、休耕地が多くありますから、有効利用すれば農産物の輸出国になることだって十分可能です。現に一部の農産物はその品質の高さから、外国から引く手あまたの状態です。水に関していえば、これはもう世界に誇る水質と量ですから問題ありません。 さて、話を元に戻しますと、つまり日本はこれまで唯一無かったはずの、それも致命的だったエネルギーをも獲得するかもしれないのです。これこそが米国にとって最も驚異なことなのです。現在でも石油等の原材料の高コストを強いられながら、その技術力によって高品質の製品を低価格で販売することができる日本です。 それが自前のエネルギーを持つとなると、さらに低価格で販売できるようになり、米国をはじめ世界各国で日本製品が他国の製品を駆逐することは目に見えています。簡単に言えば、あらゆる工業製品は日本の一人勝ちとなるということです。 それだけではありません。エネルギーと食料を自前で賄うことができれば、そして貿易で儲けた利益で防衛力を強化できれば、米国の言いなりである必要がなくなるという意味も含まれています。 これを米国が許すはずがないでしょう。かつてない強国が生まれるということですから・・・・・。ですから、私は必ずや米国の圧力に屈し、メタンハイドレートの試掘、採掘、ガス化の事業は失敗、中断すると思っていたのです。 ではなぜ米国は容認したのでしょうか? その理由ともう一つの障壁、国内の反対勢力については次回とします。 どうする日本、どうなる世界 安岡久遠のメッタ斬りブログ

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